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J1昇格とこれからの現実 [クラブ経営]

今年で山形を退任する小林伸二監督の談話が、jsgoalにアップされています。小林監督は2002年に大分、2008年に山形と、過去に二度J2クラブを昇格させています。2005年にはセレッソであわや優勝というところまでいっています。ビッグクラブと言われるチームでなくとも、着実に結果の出せる監督と言えるでしょう。

http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00129576.html

小林監督の談話をそのままテープおこしして書いてると思いますが、半分ぐらい何言ってるかわかりませんwそこをどうにか読み進めていくと、低予算のチームでも結果を残せる小林監督でも、いい選手を取る事、そういう選手を呼べるようにするための設備を整える事、これらをJ1への定着のポイントとして上げています。

・運営費と成績の関係
山形の運営費は、昇格初年の2009年で11億3600万円でダントツのビリ。同年のJ2の湘南、福岡と同規模。
http://yamagata-np.jp/monte/genre_11/kj_2011012600022.php
上記の記事中の運営費のグラフが非常にわかりやすいです。予算ブービーの2009年大分の予算が22億4000万なので、大分の約半分。この年は、大分(運営費17位)、千葉(11位)、柏(12位)が降格。当然の事ながら、運営費下位は降格しやすい。

2010年のJリーグクラブの経営情報はこちら。
http://www.j-league.or.jp/aboutj/document/jclub/2010-11/pdf/club2011.pdf
この年降格したのは、湘南(運営費17位/13億)、京都(13位/24億)、FC東京(9位/32億)
J12010シーズンの運営費と順位
2010j1.JPG
出典:2010年度Jクラブ個別情報開示資料 - J.LEAGUE
※営業費用を運営費として使用

今季2011年度はまだ期中なので経営情報はありませんが、降格が山形、福岡、甲府と、運営費が下位と思われるグループが降格。


運営費と成績の関係はすでに先行研究している学者さんがいると思うので、探したらいくつかあると思います。本来は統計を使って、運営費と成績の関係を見ないといけないところですが、時間がないので割愛します。このあたり研究されてる方のPDFが落ちてましたので、興味がある方はどうぞ。
http://www.econ.aoyama.ac.jp/workshop/1205fukuhara.pdf

上記のデータを見る限りでは、運営費とクラブの成績というのは、関係がありそうです。


・サガントスの運営費推移
さて、次にサガントスの運営費の推移を見て行きたいと思います。
2008年 6億9500万 500万黒字(純利益) 営業利益黒
2009年 7億5000万 トントン          営業利益赤
2010年 8億2900万 200万黒字(純利益) 営業利益赤
出典:JリーグJクラブ情報開示資料
http://www.j-league.or.jp/aboutj/document/jclub/2008-9/

2008年シーズンに黒字化して、地道に規模を拡大させながら、うまく経営しているのが見て取れます。オーナーの井川会長が企業経営者であり、数字が読めているのが大きいかと思います。予算規模は各年で異なりますが、位置付け的にはだいたいj2の上から真ん中ぐらいの規模でしかありません。

J22010シーズンの運営費と順位
2010j2.JPG
出典:2010年度Jクラブ個別情報開示資料 - J.LEAGUE
※営業費用を運営費として使用


ちなみに、昇格後のインタビューで竹原社長が言っていましたが、来期の運営費は11億~12億が見込まれているということです。このブログで使用している運営費と竹原社長の言う運営費が同じものを指しているかはあいまいですが、仮に同じ営業費用と考えて、11億~12億は確かに増額なのですが、2010年シーズンのJ1にあてはめて考えて最下位にあたる運営費なのです。昇格した時点の山形と同じくらいです。

ながくなったので続きます・・・
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