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三國連太郎さん [映画・TVドラマ]

三國連太郎さんがなくなりました。といっても三國さんについてはドラマや映画に出ている姿しか存じ上げません。ちょっとしってる方がお亡くなりになると、すぐwikipedia見ちゃうんですが、いろいろ聞きかじっていましたけど、やはり、なかなかの物語をもって生きられた方だなと感じ入りました。

詳しくはwikipedia見てもらうといいんですが、母親は一家離散して幼くして女中奉公、その先で妊娠して追い出される。学校を逃亡して外国に逃げる。帰ってきて徴兵拒否し逃亡しつかまる。などなど。やはり、幼少のこうした理不尽な体験、世の制度と現実との乖離が、彼の人間としての基礎になってるような気がします。


彼は世の中の「制度」が虚構であるという事を、深く身をもってしっていたんじゃないかと思います。制度を信じない、そんなものよりも、生き延びることの方が価値がある。そういう姿をまざまざと訴えかけてくるようです。


しょせん、結婚、政治、学校、などなど本当は我々が便宜上作り上げた「制度」でしかない。ある意味ウソ。今我々が見ている制度というタテ看板の向こうは、ハリボテの舞台セットだという事を、今の時代はちょっと忘れているような気がします。


かといって、自分自身もそういう制度の幻想を抱えて離せない訳で、三國さんのようにはなれないなあとしみじみと思います。自分がどっぷり制度側の人間であるからこそ、三國さんの人生に強く魅かれるものを感じます。この世が幻だと触れ回る道化は、もう少し今の世の中の肩の力を抜いてくれる貴重な存在なのかもしれません。


ご冥福をお祈りいたします。
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