SSブログ

「戦後世界経済史」を読む 1 [素人が考える経済]

最近この本を読んでいます。


戦後世界経済史―自由と平等の視点から (中公新書)

戦後世界経済史―自由と平等の視点から (中公新書)

  • 作者: 猪木 武徳
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2009/05
  • メディア: 新書




とてもすばらしい本です。新書なのに文庫並みの分厚さ。

本書はタイトルのとおり、「第二次世界大戦後から20世紀末までの世界経済の動きと変化を、データと経済学の論理を用いながら鳥瞰」(同書はしがき)した本で、筆者が狙いとしたとおり大筋を外すことなく、かといって専門的に過ぎず、lとても理解しやすい。量が膨大なだけに、丁寧に読みこなしていくにはちょっと時間がかかりそうです。


この本を手に取ったきっかけは、そもそも今自分が目の当たりにしている経済状況を理解する上で、歴史的な文脈が欠かせないと思ったからです。3月には東日本大災害が起こりましたが、今自分達が当たり前だと思っている状況も、あっという間に変わっていくことを心底痛感しました。今日と同じ明日はないのです。


私は昭和49年生まれですが、自分達が育った環境というのは、比較的渚のない平穏な時代だったと思います。多くの家庭は比較的安定し、戦争も経済破綻も貧困も、比較的影の薄いものでした。これは個人の感想なので、そうじゃないと思われる方もいるかもしれませんが。

今回、この本を読むことによって、自分が生きてきた時代が恵まれていた事を再確認するとともに、これから先の時代を考える上で、今生きている地点を再確認できるような気がしています。

特に高校生や大学生、若い人は教科書として読んでもらいたいです。というか、10代の自分に読んで欲しい。世の中の事をもっと知りたいと思いながらも、受験を念頭においていた私は、近現代史についてはほとんど暗記ですましています。近現代史は、自分達の生きる世界に繋がる重要な知見を与えてくれます。歴史の文脈の中に、今の地点を位置づけて俯瞰する事が出来るかしれません。そうする事によって、もっと人生は生き易くなったんじゃないか、と昔の自分に思ったりします。

無論、今の時代を経済史を通して学びたいを思い立った方ならば、老若男女誰にでもおススメです。


次からは、この本に書かれてあるトピックスを取り出して書いていきたいと思います。






nice!(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。