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「戦後世界経済史」を読む 1 [素人が考える経済]

最近この本を読んでいます。


戦後世界経済史―自由と平等の視点から (中公新書)

戦後世界経済史―自由と平等の視点から (中公新書)

  • 作者: 猪木 武徳
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2009/05
  • メディア: 新書




とてもすばらしい本です。新書なのに文庫並みの分厚さ。

本書はタイトルのとおり、「第二次世界大戦後から20世紀末までの世界経済の動きと変化を、データと経済学の論理を用いながら鳥瞰」(同書はしがき)した本で、筆者が狙いとしたとおり大筋を外すことなく、かといって専門的に過ぎず、lとても理解しやすい。量が膨大なだけに、丁寧に読みこなしていくにはちょっと時間がかかりそうです。


この本を手に取ったきっかけは、そもそも今自分が目の当たりにしている経済状況を理解する上で、歴史的な文脈が欠かせないと思ったからです。3月には東日本大災害が起こりましたが、今自分達が当たり前だと思っている状況も、あっという間に変わっていくことを心底痛感しました。今日と同じ明日はないのです。

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三橋 貴明氏の「国債増発こそ日本を救う」第六~七回 [素人が考える経済]

前回までのお話はこちらをごらんください。

第六回、七回では、連載第五回までの主張を踏まえて、国債増発にて調達した資金を「どういう公共事業に使うか」というお話です。

第六回は、いろいろ書いてありますが、端的にいうと、

・エネルギー資源の海外依存度が高いので、将来的に供給不足になるエネルギー部門投資する。日本は、世界第六位という領海・排他的経済水域を持っており、日本近海には、海中ウラン、メタンハイドレードといった将来性のあるエネルギー資源がる。

エネルギー資源開発に投資しろというお話です。文中にはこの結論を導く為のロジックが展開されますが、話があちこちにとんで分かり辛くなってます。

続いて第七回です。

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三橋 貴明氏の「国債増発こそ日本を救う」第五回 [素人が考える経済]

さて、今日は日経ビジネスオンラインの三橋氏の「国債増発こそ日本を救う」第五回です。

前回までのまとめはこちらに。

三橋 貴明氏の「国債増発こそ日本を救う」第五回

冒頭に前回までの主張をまとめられてますので、引用してこれまでの復習です。

日本は現在、需要不足(デフレ)の上に過剰貯蓄状態で、銀行などの預金超過額が増大し続けている。
デフレにより民間の資金需要が高まらず、銀行などの国内金融機関は「国債を買うしかない」有り様で、日本政府が発行する国債の金利は世界最低水準で推移している。結果、日本国債は95%が国内投資家に購入されており、かつ通貨は100パーセント日本円建てで、自国で金利調整が可能である。
それを、経常収支赤字国ゆえに国内の貯蓄不足に悩み、国債消化の7割を海外投資家に依存し、しかも自国で金利調整が不可能なユーロ建てで販売しているギリシャと「負債残高」のみで比較し、「破綻だ」などと騒ぎ立てることはナンセンス。
日本の長期金利低迷は、市場が「もっと国債を発行して欲しい」とサインを送っているに等しく、日本政府は国債発行、財政出動によりデフレギャップを埋め、民間の資金需要が高まり、名目GDPの成長や健全なインフレをもたらすように支出を拡大するべき。


ここのまでの是非は置いといて、本日は政府が調達した金をどこにどうつかって需要創造するかというお話です。これまでの連載の中で、氏ははっきりと「公共投資」といっています。今日はその具体的な中身についてのお話(のはず)。

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タグ:経済成長
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オーバーワークの人と仕事がない人 [素人が考える経済]

某所でこんな意見を発見。

「なんでさ今の日本って職がなくて困ってる人が沢山いるのに
反面山ほど オーバーワークな人がいるの?」

ごもっともだと思います。ご自身もお忙しいんでしょうね。これはよく経済学の教科書に載ってる事例ですね。


労働規制がかえって労働者を苦しめるというパターン。


今の日本は解雇に対して厳しい。一回正社員にしてしまうと、なかなか解雇できない。そうするとどうするでしょう。忙しくなっても暇になっても、人件費が固定化してしまいますよね。特に今のように先行きが分からない時期、一回雇うと辞めさせられない正社員はリスクになってしまいます。


ですので、簡単に辞めてもらえないから、先行きが見えない今の時期、企業は忙しくなったらなるべく残業で対応している訳です。

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桑原進氏の「日銀が国債を買えば問題は解決する?」を読む [素人が考える経済]

現状の経済認識についてよくわからなかった私ですが、前回、三橋氏の連載を頑張って読み込む事で、なんとなく問題が分かってきました。

さて、三橋氏はその連載のタイトルから分かるように、「国債増発して公共事業によって需要を想像し、まずは需要不足によるデフレを克服し、お金を循環させ経済成長を促す」といった考えでした。大まかにはこう理解してます。

それに対して、同じ日経ビジネスオンライン上で、「日銀が国債を買えば問題は解決する?」というタイトルの記事が8/27付けで掲載されています。著者は桑原進氏です。どういう背景の方は良く存じ上げません。タイトルでお分かりの通り、三橋氏と逆の立場での意見で、同じ時期に同じメディアに載せるのは面白いです。

結論からいうと、桑原氏の主張は超簡単にいうと「日銀が国債を買い続ければ、デフォルトは無いが、いつかはわからないがハイパーインフレが起きる」というものです。

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タグ:経済成長
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どうして日銀は動かないのか [素人が考える経済]

昨日のエントリーを書いていくつか疑問が出てきています。

その一つが、日銀がなぜ動かないかという点です。
「最優先する問題がデフレにあり、財政出動すべき。その原資には国債をあて、国債の利上げには日銀の買いオペで対応すればいい。」調べていくと、このような主張は結構2008年の経済危機以降、結構出てきていて、政治的にも日銀に圧力をかけ続けている模様。それでも日銀は動かない。

日銀を罵倒する意見はかなり見られますけど、動かない理由についての意見は見受けられません。

日銀のHPにこんなのがありました。
日本銀行が国債の引受けを行わないのはなぜですか?

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タグ:経済成長
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三橋 貴明氏の「国債増発こそ日本を救う」1~4回をまとめてみた [素人が考える経済]

自分の理解を深める為、これまでの連載内容をまとめて見た。ブログ見た方で、解釈がなんかおかしいという方はご指摘頂けたら幸いです。
これらの各項目について、幾つか気になる点があるので、これを叩き台にして理解を深めていきたいと思います。

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1)日本銀行は、国家の資産を表したバランスシートを考える上で5つの部門に分けて考える。
すなわち、「政府」「金融機関」「非金融法人企業(所謂一般企業)、「家計」「NPO」の五つ。


2)この5部門のうち、国債は政府が発行している債券で、政府の負債である。


3)国債は、どこから調達するかで、おおまかに4つに分類される。

Ⅰ.政府が自国通貨建てで自国から借りた負債
Ⅱ.政府が自国通貨建てで他国から借りた負債
Ⅲ.政府が外貨建てで他国から借りた負債
ⅳ.政府が共通通貨建てで他国から借りた負債


4)現在、日本政府が発行している国債は、95%が上記のⅠに当てはまり、残りも円建てである。


5)基本的に国債が自国通貨建てである限り、デフォルト(債務不履行)の危機が生じない。
政府が中央銀行を使って、国債を買い取る買いオペレーションする事で、金利を抑制すれば済むけだの話
※国債は信用が低下し売れないと値段が下がって相対的に金利上昇する。国債は市場取引されている。


6)国債を日銀が買い取る買いオペレーションによって、国債にかわり通貨が市場に供給され、インフレが予想される。
但し、デフレ下の現状から考えるとハイパーインフレーションといった激しいインフレは起きない。


7)ギリシャの問題はⅳに起因し、ユーロ建て国債で通貨コントロールできない事にあり、日本とは根本的に原因が異なる。


8)国債の買い手は、国内に融資先のない2)における「金融機関」であり、その「金融機関」にお金を貸しているのは「家計」である。
この事を指して、「家計」の貯蓄が「国債」を支えていると言っている。


9)「金融機関」が国内に融資先を見つけられないのは、「非金融法人企業(一般企業)」に資金需要がないからで、「非金融法人企業」に資金需要がないのは、民間の需要が足りない供給超過の状態にあるから。
(需要がないのに設備投資などしない)


10)問題の根源は供給能力に対して需要が不足している状態(デフレギャップ)にあり、デフレ下では財政再建に手をつけるよりも先に、公共投資により強制的に需要を発生させるべきである。


11)公共投資の財源は、国債を増発すればよい。増発による破綻可能性は5)で見るように通貨発行権を持つ政府である限り起きないし、それによるインフレも6)で見られるように現状のデフレ化では激しいものならない。



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タグ:経済成長
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三橋 貴明氏の連載 [素人が考える経済]

以前、経済成長というエントリーを書いた。今回はそのつづき。

2008年のサブプライム危機以来、いくつかの本を読んだ。しかしながら、結局自分の立ち位置がよくわからない。を読んでも新聞を読んでも、余りにも多くの情報が出すぎていて、今の置かれている状況を判断できずにいる。

財政再建の話があり、財政出動の話があり、円高の話があり、通貨の話があり、ギリシャ危機の話があり、欧州日本米国を含めた二番底懸念の話があり。インフレターゲット、リフレ、デフレ。(ならべてみるとあんまりないな)

はっきり言って、付け焼刃、生兵法、知ったかで現実を判断していくしかない。なぜなら、目の前の現実はまってくれないし、自分が理解できるまで情報を読み込む時間がとても無いからだ。金融系の仕事をしている方、専門の方ならともかく、これまで世界金融について考えてこなかった私のようなズブの素人の一般市民が、メディアを通して知った気にはなれるが、その様々な主張に対してその適否を判断できるはずはない。


そんな訳で、日常である。経済の最前線、リアルな中小企業の現場としては、来た球を一生懸命打ち返すしている感じだ。理屈で考えれば、来るべき天気を出来る限り先読みして対策を練るのだろうが、これほどこれから先の世の中が不確かであるという信憑が広まっていれば、リスクを最低限にして、じっと耐えるという姿勢になってしまわざるを得ない。

全然関係ない話になってしまった。

実は、最近日経ビジネスに気になる連載がある。三橋貴明 暴論?あえて問う! 国債増発こそ日本を救うである。

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タグ:経済成長
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経済成長は悪か [素人が考える経済]

と、いきり立つ前に、私は「経済成長」がなんなのかよくわかってない。GNPの成長率が1%必要だとかなんだとか言われた所で、自分の生活とどう関わるのか、よくわからないのだ。

GNPってなんだ、といわれると「国民総生産」と答える。学校のテストならこれで正解だ。でも「国民総生産」ってなんだ言われるとどう答えるか。まんま、「国民が作り出した(生産した)全量」とでも答えたとしよう。しかし、作るというと製造業以外関係ないの?俺トラックの運ちゃんなんだが、となってくる。分解していくとよくわからなくなってくる。

この議論に参加する前に、経済成長ってなんなのか、自分がよくわかってない事をよくわかっておく必要があると痛感している。

2008年のサブプライムの混乱の時、何が起きているのか理解できず底知れぬ不安に襲われた。日本には影響が少ないという報道も出たし、政府もそのようなメッセージを出した。いろんな説が飛び交う。「アメリカ」はバカでなんでそんな事をするのかとか、資本主義の暴走とか、手のひらを返したように新自由主義は叩かれだした。

その時、私自身情緒的に反応していたと思う。強欲すぎた資本主義は修正されたのだ、なんか思ってた。

でも、本当にそうなのか。最近疑いだしている。自分は情緒的に流されすぎている。経済成長ってなんなのか、いいとか悪いとかいきり立つ前に、そもそもそれはなんなのか考えてみようと思っている。

タグ:経済成長
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